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【実録】新人フリーランスが大型シェアハウスに住んでみて感じたメリット・デメリット

フリーランスとして安定し始めたタイミングで、近年話題になりつつある、共有設備の充実している大型のシェアハウスに引っ越してみました!

住み始めてから約1年経った今、実際に住んでみてリアルに感じたメリットやデメリットなどを紹介していきます(特定を避けるため、実際に住んでいる家の写真は載せられませんが……)。

これから大型シェアハウスへの引っ越しを検討しているフリーランスやクリエイターの方は、ぜひ参考にしてみてください!

Contents
  1. 大型シェアハウスとは?
  2. 筆者が住んでみた大型シェアハウスの特徴
  3. 実際に住んでみて分かったフリーランスが大型シェアハウスに住むメリット
  4. 実際に住んでみて分かったフリーランスが大型シェアハウスに住むデメリット
  5. フリーランスが大型シェアハウスに住むメリット・デメリットまとめ

大型シェアハウスとは?

近年、テレビでも話題になりつつある大型シェアハウス。オシャレな建物も増えていて、大きなキッチンやリビングをはじめとする共有設備が充実しているのが特徴です。他にもジムやコワーキングスペースが付いていたり、音楽家向け、クリエイター向け、ITエンジニア向け、身体を鍛えている人向けなど、コンセプトが決められている物件も多くあります。

人数の規模感としては、20人前後、50人前後、100人前後ぐらいに分かれています。昔は一般的にシェアハウスというと、一戸建てを4人くらいでシェアする家族のような距離感の家をイメージされやすかったかと思います。しかし、最近のシェアハウスは基本的には普通の大きなマンションの中に、普通に自分だけの個室があって、主に1階が全員で使えるシェアスペースといった形式をとっているものが当たり前になってきました。

筆者が住んでみた大型シェアハウスの特徴

それではここで、筆者が実際に住んでみた大型シェアハウスの特徴を紹介していきます。

人数は40〜50人規模

個人的に、距離感が近すぎるシェアハウスには抵抗があったため、30人以下の物件は最初から除外して、今回は50人前後の物件を選びました。建物は4階建てで、外から見れば普通のマンションと変わりない大きさです。

個室に家具・水回り付き

個室にはベッド・クロゼット・棚・机・椅子などの家具が揃っていました。また、水回り付きの物件を選んだので、自分の個室内にバスタブ・トイレ・洗面所の3点ユニットバスが備え付けられていました。一人暮らしが初めてだったので、住むのに必要な家具が最初から揃っていたのは助かりました。

コワーキングスペース付き

今回の引っ越しで1番の目的が、このコワーキングスペースでした。生活スペースと仕事スペースを完全に分けることができるので、切り替えがしやすくなります。

シェアハウスによってはリビングの一部がコワーキングスペースという扱いになっていることもあるのですが、私が選んだのはコワーキングスペースの部屋だけで完全に分けられているタイプなので、とても静かで使いやすいです。

その他にも設備が充実

大きなリビングやキッチンの他に、トレーニングができるジムや防音設備の整った音楽室なども付いています。

ジムは、マッチョの外国人や鍛えてる男性などがよく使っているようです。個人的にはランニングマシンのみ時々使っていたのですが、運動しているところを住人に見られることに抵抗があり、結局あまり使わなくなってしまいました(その代わりにNintendo SwitchのFitボクシングやリングフィットアドベンチャーを買いましたw)。

音楽室は、楽器ができる住人の友達と連弾やセッションができるので定期的に使っています。引っ越してきた直後は部屋に電子ピアノを持っていなかったので音楽室まで弾きにきていましたが、結局自室にも必要だなと感じて購入してしまいました。

実際に住んでみて分かったフリーランスが大型シェアハウスに住むメリット

それでは、フリーランスの私が実際に大型シェアハウスで生活してみて感じたメリットを紹介していきます。

物件の審査に通りやすい

まず、第一にこれが最大のメリットでしょう。フリーランスは会社員と違って社会的信用が低く、普通の賃貸では審査に通りにくくなっています。

収入が不安定だと思われることから、住民税の課税証明書、所得税の納税証明書、確定申告の控えなどの収入証明が必要になるケースが多いです。また、支払い能力の証明として家賃数ヶ月〜1年分などの貯金がいる場合も。

しかし、新人フリーランスがこのような証明をするのはなかなか難しい話。そもそも、1年目だと上に挙げたような書類は手元に揃えることが物理的に不可能です。

そんな中、シェアハウスであれば新人フリーランスでも契約できる物件がほとんどです。審査では職業や収入も聞かれますが、実際にはコミュニケーションなどに問題が無いかを見られることが多いとか。

初期費用が安い&手続きが楽

賃貸では契約の際に家賃だけでなく敷金・礼金が必要ですが、シェアハウスの場合は3万円程度の契約金と家賃があればすぐに住むことができます。

また、契約期間も賃貸だと2年ごとが一般的ですが、シェアハウスの場合は非常に短く、1年以内でも退去可能なケースも少なくありません。そのため、フットワークを軽くあちこちに住みたいという人にも向いています。

電気屋水道、Wi-Fiなどはシェアハウスの運営会社がまとめて管理しており、電力会社や水道局、通信会社などの契約を個別に行う必要がなく、物件の契約をするタイミングで住居に必要な手続きはほとんど完了してしまいます。

水道光熱費・インターネット通信費が固定

水道光熱費やインターネットの通信費が、全て「共益費」に含まれています。月額固定なので、実質使い放題!最近は電気代の値上がりが凄いですが、私はその影響をほとんど受けません。1回だけ、運営会社から「もう無理……」と2000円値上げされましたが、普通に自分で払っていればもっとかかっていると思います。

ただ、物件によっては、電気代は個室ごとの実費となる場合もあるみたいです。

必要なものが揃ってるからすぐに一人暮らしを始められる

大型シェアハウスは家具付きの物件が非常に多いです。ベッド、机、椅子、クローゼット、カーテンなどは最低限付いていて、物件によっては冷蔵庫も用意されています。

洗濯機は共通のランドリールームにあるものを使えますし、キッチンにキッチン家電や食器も一通り揃えられているので、布団さえ持ってくればすぐに住むことが可能です。ミニマリストの方なら本当に身軽に住めると思います。

フリーランスでも寂しくない

フリーランスで特に辛いことといえば「孤独」とも言われますよね。仕事において人間関係を構築しなくても良いというのは楽なのですが、同僚がいない・在宅ワーク・一人暮らしとなると、本当に喋る相手がいなくなってしまいます。その点、大型シェアハウスであれば共有スペースに行けば誰かしらと話すことができます。

シェアハウスと言っても、大型の物件であれば交流は絶対ではありません。住人同士でガッツリ交流するかどうかは自分次第です。

とはいえ、誰かとちょっとすれ違う時にたわいもない話をするだけでも、案外孤独は感じなくなりますよ。

大人になってからでも新しい友達ができる

大人になってから新しい友達って、なかなかできないんですよね。大型シェアハウスに住めば、これからでも新しい友達ができるのも大きなメリットです。

私は日常的に住人みんなと深く交流するタイプではありませんでしたが、みんなとたわいも無い話はするぐらいの距離感。とはいえ、一部の仲良くなった友達とは、自分たちの部屋で飲んだり、朝までスマブラしたり、時々みんなで旅行に行ったりもしました。大人になってから、友達とワイワイ過ごせる時間は意外と貴重です。

ネイティブの外国人と日常英会話ができる

シェアハウスはフリーランスだけでなく、外国人でも契約しやすいのが特徴です。そのため、外国人の入居者も一定数います。

私が住んでいる大型シェアハウスは外国人の割合が比較的高く、国籍もアメリカ・オーストラリア・イギリス・インド・韓国などさまざま。日本語がまだ上手ではない、完全にネイティブの外国人も多く、その方々との日常会話は英語で行うことになります。つまり、日本にいながらリアルな日常英会話ができるということです! 英会話を習うよりリアルな英会話ができますよ。

外国人の方も日本語を勉強中なので、お互いの言語で分からないことがあれば質問しあうこともできますよ。最初はアワアワしますが、ある程度は慣れてきます!

ただ、シェアハウスで見ていても流暢に英語を喋れる日本人は100%留学経験者なので、本当に喋れるようになりたい人は留学も視野に入れた方が良いですね。

イベントや勉強会で新たな刺激が得られることも

大型シェアハウスに住む人は、個性的な人もたくさんいます。仕事や趣味、特技も多様。

私が住んでいる大型シェアハウスでも、それぞれの特技を活かしたイベントなどがよく開催されています。楽器が得意な人同士でセッションしたり、スポーツが好きな人同士で体育館をレンタルしてスポーツ大会を開いたり、料理が得意な人が隔週で交代しながら夕食を作りあうパーティーを開催したり。

他にも、プログラマーをやっている外国人の住人がプログラミング教室を開催してくれていて、私自身も毎週参加しています。JavaScriptを教えてもらっているのですが、それも英語で習うので、英語とプログラミング両方の勉強になりとても良い刺激となりました。

女性の一人暮らしでも安心

普通の賃貸マンションであれば、周りにどんな人が住んでいるか、分かる情報はせいぜい苗字と見た目ぐらいでしょう。仕事も性格も分からないので、女性であれば特にセキュリティに気を遣わなければいけません。

大型シェアハウスでも40〜50人規模であれば、ほとんどの住居者同士がお互いのことを何となく把握することになります。交流もすれば、住んでいる人は大体友達という訳です。

私が住んでいるのはジムがある物件なので鍛えている男性も多く、何かあったとしてもすぐに助けを呼べる安心感があります。

また、冷蔵庫を動かしたい、重い荷物が届いて運ぶのが大変、といった力が必要なトラブルがあった時にも助けてもらえます。

実際に住んでみて分かったフリーランスが大型シェアハウスに住むデメリット

それでは、大型シェアハウスに住むデメリットはどうなのか? 実際に住んでみたことで見えてきたリアルなデメリットを挙げていきます。

せっかく脱会社員したのに人間関係の煩わしさがある

やはり面倒になるのは、人間関係です。大型シェアハウスといえど、40〜50人規模では思っていたより人間関係はクローズド。

住んでみて分かったのですが、共有スペースを利用する人はいつも決まっていて、使わない人は全く使わないし交流もしないんです。それにより、実際に共有スペースで交流を持っている人数は20人前後となります。結構少ないですよね。正直これだけ人間関係が近いと、嫌だなって思う人も出てきます。

私の場合は特に、せっかく会社員を辞めてフリーランスになったのに、なぜ人間関係で面倒臭い思いをしなければいけないんだろう。。と、ストレスを感じてしまいました。

人間関係に関するデメリットについて、より具体的な内容も挙げてみましょう。

LINEの通知がうるさい(脱けちゃいました)

入居者全体のLINEがあり、招待してもらえたのですが、意外と通知が多くて地味に辛かったです。管理会社が運営している訳ではないのでルールもなく、イベントごとだけの通達用と思っている人もいれば、Twitterのように気軽に使う人もいて、無駄な通知にストレスを感じつつ何も言えないという住人は少なくありません。

私も元々LINEの通知が多いこと自体が好きじゃないので、ある程度仲のいい友達ができたタイミング(半年ぐらい)で、全体のLINEグループは脱けてしまいました。知っておいた方が良い情報が流れた時は、友達に個別で連絡してもらっています。

全体の飲み会がうるさい(行くのやめちゃいました)

シェアハウスの共有スペースでよくシェアハウス全体の飲み会が開催されるのですが、居酒屋などの外ではなく家の中だということもあってか、どんちゃん騒ぎになることがかなり多いです。誰かの送別会ともなれば、朝までコースは確実となります。

自分の個室まで響いてくることは無いので、行かなければ音量については問題無いのですが、キッチンなどの設備はかなり使いにくくなります。

仲がいい人とは個別で飲みに行ったり、誰かの部屋でしっぽり飲んだりできるので、私は全体の飲み会はあまり行かなくなりました。ただ、私がお酒弱くてほぼ飲めない&騒ぐのが好きじゃないだけなので、ワイワイしたい人はむしろ嬉しいだろうと思います。

人間関係が密な物件だとキッチンを使いにくい(使うのやめちゃいました)

私が住む前に想定していたのは、「こんにちは〜」「どうも」というレベル感の挨拶はするけど、あくまでも他人ぐらいの距離感。しかし、実際に住んでいる物件では「お、今日は早いね」「何作ってるの?美味しそうだね」「昨日はどこに行ってたの?」と、何となくお互いの行動を把握しながらの会話が発生します。

また、キッチンの動線的に、同じ空間に鉢合わせたら、苦手な人が相手でも何か喋らないといけない感じでした。

これが地味にストレスで、私は部屋に冷蔵庫・電子レンジ・トースター・IHコンロなどを完備することで、日常生活は全て個室内で完結させてしまいました。笑

シェアハウスを内見する時はキッチンを気楽に使える同線になっているかもチェックするといいかもしれません。

シェアハウスおじさんを目撃しなければならない

いわゆるシェアハウスおじさんって感じの人って、結構マジで実在するんです。年齢や性別が問題なのではありません。寂しいからと共有スペースに常駐して、ダラダラしながら若い女の子と喋れたら嬉しいだの○○の彼女は○点だねだの、ギリギリのセクハラ発言・問題発言を繰り返している40代前後のおじさんがいるんです。

同じくらいの年齢でも大人で面白いなって人や、気さくで格好良くてモテる人などもいるのですが、しかしやっぱり残念な人もいて……それを日常生活圏内で目に入れなければならないのは最大のデメリットとも言えます。このおじさんに対する愚痴が蔓延してハウス全体の空気が悪くなるという2次被害もあります。

ただ、深く交流しなければそこまで問題がある人だと分からないはずなので、交流が少ない物件を選んだり、違和感を覚える人には最初から近づかないようにしたりすれば、ある程度は回避できそうです。

共有スペースを綺麗に使わない人がいる

私が住んでいる大型シェアハウスの共有スペースは、週5ペースで清掃が入ります。それでも、結構な人数が生活しているので、一人ひとりが共有スペースを綺麗に使おうと意識しないと、すぐに汚れてしまいます。

特にキッチンでは使った食器はすぐに洗う、使った物はすぐに戻す、共有の冷蔵庫は自分の範囲からはみ出さない。意外とできない人が多く、かといって人の分まで綺麗にすると調子に乗ってしまう人もいるので、運営会社に通報するなり、気づいた人が全体LINEで注意するなりして規律を守っています。

宅配便が物件の玄関までしか来てくれない(インターホンがない)

宅配便が大型シェアハウス全体の玄関までしか来てくれません。そもそも部屋ごとのインターホンもありません。

そのため、荷物は毎回1階まで取りに行かなければならず、重い荷物はあまり頼みたくなくなります。Uber Eatsも建物の玄関までしか来れないので、取りに行く手間が発生します。誰にも会いたくないなぁという適当な服装の日でも、玄関に行く間に誰かに会ってしまう可能性があります。

逆に、インターホンがないおかげでNHKの集金や変な勧誘が来ないなどのメリットもあります。

個室が広い・水回り付き・キッチン付きの物件は少ない

これは他の物件へ内見に行った際に分かったことなのですが、大型シェアハウスは設備が充実している分、個室は狭いという物件は少なくありません。特に都内などアクセスの良い物件は、より狭くなる傾向にあります。

通学・通勤が必要で家には寝に帰るだけと言う人や、ミニマリストの人であればそれで丁度いいかもしれませんが、私はフリーランスの在宅ワーカーで1日中家にいるため、これじゃ暮らせないなと感じてしまいました。

また、個室に水回り付きを条件にすると物件がかなり限られてきますし、キッチン付きとなるとほとんど無いに等しいです。ただし、キッチンが1階以外にもミニキッチンのある階があるといった物件はそれなりにありました。キッチンでのコミュニケーションに不安がある場合は、キッチンが複数ある物件を選ぶのも良いかと思います。

フリーランスが大型シェアハウスに住むメリット・デメリットまとめ

今回は新人フリーランスである筆者が、実際に大型シェアハウスに住んでみたことで分かったメリットやデメリットを紹介しました。

総論として、私は神経質なところもあるタイプなので、40〜50人規模のシェアハウスだと人間関係の密度が濃すぎるところにストレスを感じてしまいましたが、フリーランスでも仲の良い友人ができて孤独を感じなかったり、趣味や勉強面でも新たな刺激を得られたりと、メリットもたくさんある暮らしとなりました。

特に、一人暮らしの家賃と変わらないのに、コワーキングスペースなどいくつも部屋が使えるというのはお得感もあって良かったです。

デメリットの部分については、100人規模の物件に住んだら解消される気もするので、また内見に行ってみようかなと考えています。

コミュニケーションの密度は物件によって差が大きいようなので、内見に行かれる際は、その点についてもよく確認すると良いでしょう。とはいえ、契約期間が短くすぐに引っ越しもできるので、迷っている人はまず住んでみるのもおすすめです!大型シェアハウスでないと出会うことがない人も多く、面白い経験になると思いますよ。