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どっちに行く? 「五箇山」と「白川郷」の違い

白川郷と五箇山の合掌造りの家

日本の伝統的な合掌造りの集落、「五箇山」と「白川郷」。世界遺産に登録されてから、年々観光客が増えているようです。

今回は五箇山と白川郷の違いを、冬景色ver.でお届けします。

それぞれの魅力をチェックして、どっちに行くのか検討してみてください。

chtしたカエル

アクセスもそう悪くないので、両方行くのもおすすめです!

五箇山と白川郷にある「合掌造りの家」とは……

合掌造りの家は、五箇山と白川郷にある伝統的な建築物です。

屋根の形が、掌を合わせたときの腕の形に似ていることから「合掌造り」と呼ばれているそう。

合掌造りの家

これが合掌造りの家。

屋根の傾斜角度は40~60度と、なかなか鋭利……!

この屋根の角度ですが、実は五箇山の方が少し急になっています。その理由は、五箇山と白川郷の雪質の違いにあるのだとか。

白川郷に比べて、五箇山の雪質は水分を多く含み、ずっしりとしているため、その重みで家が押しつぶされてしまわないよう、屋根の角度が急になっているんですね。

合掌造りの家
合掌造りの屋根
ザザザッ……。

屋根の素材はススキ、チガヤなど。水分が多いものだと屋根が腐ってしまうので、冬になって枯れたものを春まで十分に乾燥させてから使っているそうです。

また、世界遺産に登録されている合掌造りの集落は3つあります。

五箇山(富山県南砺市)の集落

  • 相倉集落
  • 菅沼集落

白川郷(岐阜県大野郡白川村)の集落

  • 荻町集落

メディアなどで取り上げられるのは圧倒的に白川郷が多いため、五箇山のことを知らなかったというひとも多いのではないでしょうか。

合掌造りの集落「五箇山」と「白川郷」の違い

五箇山と白川郷の違いは大きく分けて3つあります。それぞれどのような違いがあるのか見ていきましょう。

集落の規模

まず、五箇山と白川郷では集落の規模に違いがあります。

五箇山の集落は、白川郷に比べて少し規模が小さいです。

先程紹介した集落を規模順に並べると、以下のようになります。

五箇山菅沼集落(小規模)<五箇山相倉集落(中規模)<白川郷荻町集落(大規模)

五箇山は実際に行ってみると、少し離れれば一目で集落全体が見渡せるぐらいの規模感です。

白川郷は大きな通りにバスが通っているなど、それなりの大きさがある集落となっています。

知名度や観光客の数の多さ

白川郷はメディアなどで取り上げられることが多く、知名度が高いです。

漫画・アニメ「ひぐらしのなく頃に」の舞台になったこともあり、聖地巡りに来る人もいるなど、夏も冬も多くの観光客で賑わっています。

五箇山も同じ世界遺産ですが、白川郷と比較すると知名度が高くありません。

白川郷の方が観光客も多いこともあり、観光向けのお店や古民家カフェなどが揃っています。

五箇山は私が行った時はお蕎麦屋さんとお土産屋さんが入ったお店が1軒だけありました。(詳しくは後で紹介します)

集落の雰囲気

集落の規模や観光客の多さもあって、五箇山と白川郷は集落の雰囲気も少し違います。

五箇山はこぢんまりとしていて、静か。素朴な雰囲気。

白川郷はお店や人が多くて、観光地らしい。賑やかな雰囲気。

小さくて静かな集落「五箇山」の魅力

富山県の五箇山地方。ここでは相倉集落を紹介します。

五箇山入り口からの景色

集落の入り口手前から見える景色。バス停から少し離れています。

白銀の中に三角形がポツポツ生えているのが見えますね。

あれが、合掌造りの家の屋根です。

五箇山の食事処

集落のなか。合掌造りの家がしっとりと立ち並ぶ。静かだけどいやな感じはしなくて、なんとなく懐かしさを感じます。

ときどき、家族連れの観光客がとすれ違います。

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五箇山のお食事処 茶店まつや

少し奥まで進むと、お休み処 茶屋「まつや」が現れます。

五箇山の食事処「まつや」の天ぷら蕎麦

五箇山の名産品は、手打ち蕎麦や固いお豆腐。写真は天ぷら蕎麦と冷奴(冬ですが)。

五箇山の食事処「まつや」の天ぷら
ザルいっぱいの天ぷら達。
五箇山の食事処「まつや」の蕎麦
美しい。。。

身体がじんわりとあたたまります。

天ぷらは塩で軽く味付けされてます。

素材の味が生かされてるなんて言葉はこういうときに使うんでしょうね。

野菜ひとつひとつの味をしっかりと感じとれます。なんだかとってもやさしい味。

五箇山名物 固い豆腐
名物というので、冬だけど冷奴を注文してみました。

五箇山名物の固いお豆腐です。

普通の豆腐みたいに、少しつついただけでは崩れません。もちろん、石みたいにカチカチに固いとか、そういう訳ではないです。ぎっしりしているというか。食べ応えがあって美味しいです。

まつや店内のお土産コーナー

まつやの店内は意外と広い。

小物雑貨などのお土産もたくさん売られています。

観光客で賑わう「白川郷」の魅力

岐阜県にある白川郷の荻町集落。五箇山に比べて大規模な集落です。

メディアなどでも取り上げられることが多いので、五箇山よりも知名度がずっと高いです。白川郷しか知らない人のほうが多いのでは。

白川郷の町並み
白川郷の景色

白川郷は人が多く、車もそれなりに通っており結構賑やか。同じ合掌造りの集落でも、五箇山と比べるとだいぶ印象が違いますよね。

白川郷 展望台バス乗り場

白川郷を一望できるスポットがあるらしく、町中からバスが出ています(結構並んでます)。

お土産とかは五箇山よりも白川郷のほうが豊富にあります。裏道にはいると、ちょっと可愛いカフェなんかもあったり(雑誌とかで紹介されたりもしてるみたい)。

なお、白川郷の食事処やカフェは大体17時までしか営業していないので、ご注意を。

白川郷のカフェは営業時間に注意

行きたいお店があるというひとは、時間配分も気にした方がいいかも。

白川郷 和田家の看板
白川郷 和田家

国指定重要文化財として登録されている、合掌造りの家「和田家」。誰でも中にはいることができます。

和田家 すまんすまん
すまωすまω。

中は2階建てです。部屋がいくつかあって自由に入れます。入り口左の和室では、なんかかわいいやつが謝ってる。

白川郷 合掌造りの屋根の内側
オォー……。

階段を上ると、掌造りの屋根の内側をみることができます。えんぴつみたいに尖った丸太で骨組みされてるんですね。

和田家の屋根にいる繭

繭が展示されてます。夏休みに蚕を育てられるみたい。

chtしたカエル

まじですか……?(興味)

五箇山と白川郷へのアクセス

それでは、実際に五箇山や白川郷へのアクセス方法をチェックしましょう。

五箇山へのアクセス

まずは、五箇山へのアクセス方法を紹介します。

城端駅から

城端駅から加越能バス(白川郷行)約30分で五箇山相倉集落

五箇山相倉集落から加越能バス約20分で五箇山菅沼集落

白川郷へのアクセス

白川郷は五箇山と比べるとアクセスしやすい場所にあります。主なアクセス方法は以下の3つです。

高岡駅から

高岡駅から加越能バスで2時間

高岡駅から濃飛バスで50分

名古屋駅から

名古屋駅から岐阜バスで2時間50分

金沢駅から

金沢駅から濃飛バスで1時間15分

五箇山と白川郷、両方行きたいのならバスを使うのがおすすめ。

五箇山から白川郷の順で行けば、飛騨高山方面に出ることができるので、観光できる日数に余裕があるのならそちらも一緒に観光してみるのもいいかもしれません。

飛騨高山エリアの観光情報はこちらの記事もご覧ください。

また、2014年の冬は濃飛バスと加越能バスから、城端→五箇山→白川郷→飛騨高山を全てまわることができる「世界遺産乗り継ぎきっぷ」というバスの特別きっぷが発売されていました。

このような特別なきっぷも発売されているかもしれないので、観光に行く際には一度確認してみるといいでしょう。

観光するときに守りたいマナー

悲しいことに観光客の駐車マナーが悪かったり、車が多すぎて集落の景観が悪くなることから、ここ近年の間に、駐車場の数を減らしたり、昼間は観光客の車の通行が規制する(2014年4月~)などの対策がとられています。

できることなら、車以外の交通手段を選ぶことをおすすめします。

というか、そもそも五箇山と白川郷は豪雪地帯なので、冬に車でのアクセスはとても危険です。やめたほうがいいです。

また、五箇山や白川郷にある集落は、当然ですが実際に暮らしている住人の方がいらっしゃいます!

観光用の建物と思われてしまっているのかなんなのか、一般の方が住んでいる家のドアを、勝手にガラガラ開けて中に入り込もうとする観光客が後を絶たないそうです。

自分の家でそれやられたら、さすがにすごい迷惑ですね……? 絶対にやめましょう。

五箇山と白川郷の違いまとめ

お店がたくさんあり観光施設が整っている白川郷と、ひっそりとした静けさの中にも情緒がある五箇山。それぞれ違った魅力を味わうことができます。

これから観光に行こうと計画されていて、どっちに行こうか悩んでいるという人は、せっかくなら両方を訪れ、その違いを楽しんでみてはいかがでしょう。

また、 最近の冬の五箇山・白川郷では、幻想的な集落のライトアップなんかも催されています。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。