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上場ベンチャー企業に勤めるメリット・デメリット

上場ベンチャー企業で働くメリット

上場ベンチャー企業に新卒で就職をして早1年半。入社して良かったと思うことも、悪かったと思うこともそれぞれたくさんあります。ここでは、上場ベンチャー企業に勤めるメリットとデメリットについて考えてみます。

上場ベンチャー企業に勤めるメリット

まずは、上場ベンチャー企業を選んでよかったと思った、上場ベンチャーのメリットを挙げていきます。

ちゃんと教えてくれる

一番良かったと思えるのが、研修をとてもしっかりとやってくれるということです。就活時代、ベンチャー企業を多くみてきましたが、入社したらとりあえず全部自分でやってみて的な会社が多かったと思います。実際にベンチャー企業に入社した友達も、入社初日から現場へポーンと投げ出されることも多かったようです。ちゃんと教えてもらって力を付けてから、自信をもって働きたいという、少し慎重派な私としては、研修をしっかりやってくれる、わからないことは聞いたら教えてくれる、ダメなところは注意してくれるという環境は、とても合っているなと感じています。

社員の思考回路がホワイト

基本的にブラック企業的な考えの人がおらず、健康的な思考回路の人が多いです。会社の人たちの「これはいよね」、「これはダメだよね」、「これは確認が必要だよね」といった判断は、納得できることがほとんどだと感じています。「会社的に、これはNGだろう」という判断をするための制度もあるので、ブラックな仕事に手を染めるはめにはならないです。理不尽なことを突き付けられることは、滅多にないと思います。また、論理的な思考に優れている人が多いと感じます。

落ち着いてる

「夢だ!」、「希望だ!」という感じの、ベンチャーの熱血すぎるマインドがちょっと苦手な私にとって、安定感のある中で落ち着いて働ける環境は居心地がいいです。実際、ベンチャー企業をいくつか見ている就活生にも、「あの会社はなんか落ち着きのある雰囲気だった」と言われていたと聞きました。営業マンの人たちは声が大きかったりはしますが、基本的に社内の雰囲気はほのぼのしてると思います。

いろいろ整ってる

スタートアップベンチャーに勤める友達などの話を聞いていて、一番違うなぁ~と思ったのがこれです。具体例としては、評価制度なんかが挙げられます。感覚値ではなく、実行したかどうか、数字を出せたかどうか、意欲にしても、具体的にどういったことをしたかといったことをもとに評価をしてくれるので、頑張った分をきちんと評価してもらえるのはいいところだなぁと思います。大企業の人からしてみれば、当たり前のことなのかもしれませんが。

そこそこ整備されている

いろいろ整っているのうちのひとつとしても言えますが、休みがちゃんととれます。〇日前までに休暇の申請を出せば、誰も嫌味などを言わずに通してくれます。部長クラスの人でも有給をとって旅行を楽しんだりしているので、部下である私たちも気兼ねなく休むことができます。ただ、忙しすぎる時期などは、周りの人に早めに休暇の旨を伝えるのがマナーかなとは思います。

やろうと思えばいろいろできる

「何かやろう!」と思ったとき、一人ではどうにもできないことがあります。その主な要因は3つ。お金、技術、人。上場ベンチャー企業では、お金と人材がそれなりにあり、これまで会社が培ってきた技術力やノウハウがあるので、なにか新しいサービスを始めたいという場合、自社ですぐにできる可能性が高いです。数名規模のスタートアップベンチャーではこれらを揃えるところから始めなければいけないし、大企業の多くは新人で新規サービスの開発などをするのは難しいと思うので、上場ベンチャー企業ならではのメリットなのかなぁと感じています。

若手でも仕組みづくりができる

なんだかんだで、仕組みが整っていない場面も多々あります。そんなときは、自ら「こうしたほうがいい」と発言をしたり、行動に移したりすれば、いろいろと変えることはできます。上からも業務改善を求められるので、若手でも誰でも仕組みづくりに関する提案をすることが可能です。自分のいる環境は、当たり前にできているものではないんだなぁと考えることができます。

環境がわりとコロコロ変わるのが楽しい

半年でひとつの期が終わりますが、そのたびに新しい目標に向けて、部署編成なんかが結構ガラッと変わったりします。サービスの内容も、時代に合わせて一新したりもします。また、終身雇用的な考えを持っている人は少ないので、それなりに人の入れ替わりも多いです。一方で、7~10年以上(業界的にこれだけいるとかなり長いほう)会社にいる人もいるので、いろいろな変化がありつつも、それなりに文化は守られているのかなぁと思います。

上場ベンチャー企業に勤めるデメリット

上場ベンチャー企業で働く上で、う~ん……と思ったことをデメリットとして挙げていきます。

ベンチャーって感じのやる気もりもりな人はあまりいない

入社してしばらくして感じるのが、思っていたよりベンチャーマインドを持っている人がいないということです。会社に守られているという安心感と引き換えに、自分で会社を作っている的な当事者意識が薄い人は増えてしまうのかなと思います。会社や仕事に対してグチを言う人も多いです。また、仕事を全力で頑張ることが、どこか恥ずかしいと感じている人も多い気がします。熱血系の人なんかは、周囲から冷ややか~な目を当てられることも少なくありません。

思ったより新しいものが生まれにくい

「効果が出る保証はあるのか?」、「それをやることで、ほかに支障がでるんじゃないのか?」、「コストがかかるよね?」などなど。新しいことを始めるにしても、石橋を叩きまくります。ベンチャー企業といえば、「年齢や経験は関係なく、若手でも活躍できる!」、「新卒で入社してすぐに昇格しまくり!?」なんてうたい文句がつきものですが、なんだかんだで年功序列。いろんな人の許可が必要です。「〇〇をやろう!」という話が出たとしても、すぐに実現したというケースは結構珍しいです。

ベンチャーでも大手でもない感でモヤモヤする

自分たちは大手の有名企業ではないということはわかっているが、果たしてベンチャー企業と言えるのか??というモヤモヤについて、会社の人との話題にたまにあがります。なんだか落ち着いちゃってるけど、本当はガンガンいこうぜ的な感じでいないと、大手の仲間入りも難しいのでは?とも思ったりします。そんなこんなで、胸を張って「うちはベンチャーだぜ!」と言える会社に勤めている人が、なんだかかっこよく見えることがあります。

そこそこに忙しい

ゆってもベンチャー企業。忙しいときは本当に忙しいです。毎日終電みたいな月もありますし、営業さんは土日に会社にくることもあるのだとか。残業代は申請をしたら出ますが、なんだか申請にくい空気をみんなが感じています。ただし、自分が就業時間内に仕事が終わらなかったから残業になるというだけで、早く帰ると嫌味を言われるみたいな、いわゆる「帰れない空気」とかはないです。早く帰れるときや用事があるときは、みんなフツーに定時で帰ります。

どんな会社でも、そこに勤めるにあたってメリットとデメリットがあるものです。個人的にはもう少しベンチャーマインドのある企業だと思っていたので、今回挙げたような内容がデメリットだと感じていますが、それも人それぞれ感じ方が違うと思います。結果的に、自分としてはメリットのほうが大きいのかなと感じています。

上場ベンチャー企業は、バリバリのベンチャー企業とも、体制がしっかり整っている大手企業ともちょっと違うと思います。これからへの就職を考えている方は、その会社が自分が求めている働き方と合致しているのかをよく見て、会社選びをすることをおすすめします。